(1) 損益計算書とは?
この1年でどれくらい儲かったのか、あるいは損をしたのかを明らかにする表が「損益計算書」です。
「損益計算書」も、アルファベットのT字型をしており、 左側に「費用」、右側に「収益」を書きます。
「収益」とは売上などのこと、「費用」とは、仕入や給料、家賃などのことですが、詳細はあとで述べます。
とても大事なポイントは、
◎「損益計算書」も「貸借対照表」と同じく、左側の合計と右側の合計が等しくなる(一致する)ということです。
「収益」の方が「費用」よりも大きければ、その差額を「費用」の下に「利益」と書きます。
左側 右側
費用 収益
仕入 1,000 売上 1,500
給料 400 受取利息 300
家賃 200
当期純利益 200
合計 1,800 合計 1,800
左側と右側の合計は一致する!
◎収益>費用の場合・・・収益−費用=利益
※いくら収益があがっても費用が多ければ利益は少なくなります!
損益計算書
左側 右側
費用 収益
仕入 1,200 売上 1,300
給料 400 受取利息 300
家賃 200 当期純損失 200
合計 1,800 合計 1,800
左側と右側の合計は一致する!
◎費用>収益の場合・・・費用−収益=損失
(2) 収益と費用
「損益計算書」は、「収益」・「費用」から構成されていると説明しましたが、さらに詳しく説明していきましょう。
「収益」とは、売上などの儲けのことです。
売上の他には、銀行にお金を預金してもらう「受取利息」などがあります。
「費用」とは、売上などの収益を獲得するために費やされるもののことです。
例えば、商品を売って売上を獲得するためには、商品を仕入れる以外にも、お店を借りる必要もあるし、従業員を雇う必要もあります。
お店を借りるには、家賃を支払わなければなりませんし、従業員に給料を支払わなければなりません。
このようなものを費用といいます。
難しい場合は、一般的に言われている経費のことと思えばよいでしょう。
◆収益と利益
先ほど「収益」のことを儲けといいましたが、日常的に、「利益」も儲けと言われることがあります。
簿記では、はっきり区別します。
簿記でいう「収益」とは、利益を生み出すもとになる収入の総額を意味し、その代表格が「売上」です。
「利益」は、「収益」から「費用」を差し引いた残り、最終的な儲けを意味します。
◎収益−費用=利益
例えば、商品を100万円で仕入れ、150万円で売上げた場合は・・・
収益150万円―費用100万円=利益50万円
となります。
◆収益に属する主な勘定科目
売上高
売上高・・・・・・ 当期に売上げた商品、製品、サービスを処理する勘定科目。
営業外利益
雑収入・・・・・・ 主たる営業活動以外の原因から生じる営業外収益のうち、他の勘定科目に該当するものがなく、金額的にも小さい収益を 処理する勘定科目。 作業くず売却益、寮社宅寮収入、キャンセル料収入、各種税金の還付金など。
受取利息・・・・・ 他人にお金を貸したり、銀行に預金した場合に受取る利息、公社債などの利息。
受取配当金・・・ 他社の株式を持っている場合に受取る配当金のこと。
特別利益
有価証券売却益・・・・ 「資産」である株式などの「有価証券」は株式市場でどんどん株価を変わります。 買ったときよりも高値で売却した場合に発生する売却益のことをいいます。
逆に、買ったときよりも安値で売却した場合に発生する売却損のことを「有価証券売却損」という勘定科目を用い、 「費用」に属します。
固定資産売却益・・・・「資産」である建物、車両、備品のことを「固定資産」といいます。 「固定資産」はめったに売却されることはないのですが、売却して売却益が出た場合に用います。
逆に売却損が出たときは、「固定資産売却損」という勘定科目を用い、「費用」に属します。
◆費用に属する主な勘定科目
売上原価
仕入・・・・・・・ 当期に仕入れた商品、サービス(仕入原価)を処理する勘定科目。
販売費及び一般管理費
外注費・・・・・ 外部の業者に業務を委託した場合の費用。
役員報酬 ・・・役員に対して定期的に支払う給与。
給料手当・・・・ 従業員に対して定期的に支払う給与・手当て。
賞与・・・・・・・・ いわゆるボーナスのことで毎月支払われる給与とは区別します。
法定福利費・・ 法律で義務付けられている会社負担分の社会保険料を処理する勘定科目。 具体的には、厚生年金、健康保険、雇用保険料、労災保険など。
旅費交通費・・・ 旅費と交通費を処理する勘定目。 電車代、スイカなどのチャージ代、パスネット、タクシー代、高速代など。ガソリン代を含めることもあります。 旅費は、出張に必要な費用で、交通費、宿泊費、出張手当が該当します。
通信費・・・・・・ 電話料金、FAX料金、携帯電話、プロバイダー料金、切手代、ハガキ代、郵便料金など。
荷造運賃費 ・・商品、製品などを客先までに届けるための諸費用を処理する勘定。運賃、宅配便、小包代、梱包費など。
水道光熱費 ・・水道料金、電気代、ガス代、灯油代など。
消耗品費・・・・・ 短期間に消耗する少額の物品を購入したときに処理する勘定。電池、蛍光灯、名刺などなど。 事務用品(ボールペン、コピー用紙、インク、封筒など)を含めることもあります
※また10万円未満の机やイス、パソコンなどの「固定資産」も「消耗品費」として処理できます
地代家賃・・・・・ 事務所や倉庫、工場などを借りた場合の家賃、駐車場代など。
租税公課・・・・・ 固定資産税、自動車税、登録免許税など、費用として計上する(経費にする)ことが認められている税金を納付したときに用い
ます。印紙税は税務署に納付するものではなく、契約書などに貼付するために収入印紙を購入したときに「租税公課」として 処理します。
交際費 ・・・・・・・会社が得意先や仕入先などに対して接待、贈答するためにかかった費用。 接待費、お歳暮、お中元、お土産、ご祝儀、慶弔、商品券、花輪など。
会議費 ・・・・・・・会社の業務に関連して、社内や社外で行われる商談、打合せなどに対する支払いを処理する勘定科目。 会議室利用料、会議中の弁当代・喫茶代・夜食代・茶菓子代など。
福利厚生費・・・・ 従業員に対する健康診断費用、慶弔費、残業食事代など。 従業員全員が親睦を深めるための忘年会費や歓迎会、社員旅行の費用など。
新聞図書費・・・・ 業務に必要な書籍、雑誌、新聞などの支出を処理する勘定科目。
広告宣伝費・・・・ 不特定多数の者に対する宣伝効果を狙ってかかった費用を処理する勘定科目。 DM、チラシ、電話帳掲載料、インターネット広告料、雑誌掲載料、パンフレット、カタログ、見本品、粗品、 社名入りカレンダー・タオルなど、会社案内など。
支払手数料 ・・・・銀行手数料(時間外手数料、振込手数料など)、書類作成手数料、斡旋手数料、紹介料、代理店手数料、メンテナンス料など。
支払保険料・・・・・ 火災保険料、自動車保険料、損害保険料など保険契約に基づく支払を処理する勘定科目。
減価償却費・・・・・ 期末の決算時に「固定資産」を適正な基準で費用化する勘定科目。
雑費・・・・・・・・・ 営業活動に係る費用のうち、他の勘定科目に該当するものがなく、金額的にも小さく、たまにしか発生しない費用を 処理する勘定科目。 ゴミ処理費用、清掃費用など。
営業外費用
支払利息・・・・・ 「負債」に「借入金」という勘定科目がありました。借金をする場合ほとんど利息がかかります。 利息を支払った場合に用います。
特別損失
有価証券売却損 ・・・「有価証券売却益」の逆。買ったときよりも安値で売却した場合に発生する売却損のことを「有価証券売却損」という勘定科目を用い、「費用」に属します。
固定資産売却損・・・ 「固定資産売却益」の逆で、売却損が出たときは「固定資産売却損」という勘定科目を用い、「費用」に属します。
参考【交際費等の範囲】
交際費には法人税に次のような規定があります。
交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、
慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。
ただし、次に掲げる費用は交際費等から除かれます。
1 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用
2 飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用 (結論)1人当たり5千円以下の飲食代(参加者が社内関係者のみの場合を除く)は、(1)〜(5)の要件を満たせば、「会議費」として処理できる。
(専らその法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)
であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用
なお、この規定は次の事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます。
(1) 飲食等の年月日
(2) 飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係
(3) 飲食等に参加した者の数
(4) その費用の金額並びに飲食店等の名称及び所在地
(店舗がない等の理由で名称又は所在地が明らかでないときは、領収書等に記載された支払先の名称、住所等)
(5) その他参考となるべき事項
3 その他の費用
(1) カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他のこれらに類する物品を贈与するために通常要する費用
(2) 会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用
(3) 新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用
(注 1) 上記2の費用を交際費等の範囲から除く規定は、平成18年4月1日以後に開始する事業年度における飲食等のために要する費用が対象となります。
(注 2) 上記2の費用の金額基準である5,000円の判定は、法人の適用している税抜経理方式又は税込経理方式により算定した価額により行います。

