貸借対照表って何?

(1) 貸借対照表とは?

期末時点
で、会社にお金がいくら残っていて、商品がどれくらいあり、借金はいくらあるのかを明らかにしてくれるのが「貸借対照表」です。
 「貸借対照表」は、アルファベットのT字型をしており、左側に「資産」、右側に「負債」、「資本(純資産)」を書きます。

簡単に言うと、「資産」とは、「売ればお金になるもの」のことです。
なので、お金以外でも、商品や自動車、会社の備品などが、「資産」になります。
「負債」とは、「借金」のことです。
「資本(純資産)」とは、「商売の元手」のことです。

「貸借対照表」のとても大事なポイントは、左側の合計と右側の合計が等しくなる(一致する)ということです。
なぜ等しくなるかというと、下の図にあるように「負債」と「資本(純資産)」は、「どこからお金を調達してきた(持ってきた)のか」 をあらわしており、「資産」は、「そのお金をどのように使ったのか」をあわらしているので、等しくなるのは当たり前のことなのです。

Point!
資産=負債+資本(純資産)

                  貸借対照表
            左側                  右側   
               資産               負債
       現金       1,300     借入金      600
       売掛金      300     買掛金        200
       商品        100           資本
       車両運搬具   300      資本金     1,000
                         利益剰余金   200   

            合計       2,000    合計      2,000  

「左側」=「お金が何に使われているか」
「右側」=「お金をどこから調達してきたか」
の合計は一致する!


(2) 資産とは

 「貸借対照表」は、「資産」・「負債」・「資本(純資産)」から構成されている説明しましたが、さらに詳しく説明していきましょう。
※個人事業者の場合、以下「資産」、「負債」、「資本」、「収益」「費用」は事業に関するものに限られ、家事に関するものは含まれません。

「資産」とは、さきに説明したように「売ればお金になるもの(財産)」です。
さらに付け加えると、だいたい次の3つをイメージしてください。

・お金そのもの・・・(例)現金
・売ればお金になるもの・・・(例)商品、自動車、備品
・これからお金になるもの・・・(例)売掛金

◆資産に属する主な勘定科目

流動資産

現金・・・・・・・紙幣、硬貨、外国通貨、送金小切手など。
普通預金・・・銀行の普通預金口座。
売掛金・・・・・商品やサービスの販売をして、その代金を後日受取るという約束、つまりツケ(掛)で売ったときに用いる勘定科目 。ツケで売上げることを「掛売上(かけうりあげ)」といいます。
未収入金・・・商品やサービスの販売以外の代金を後日受取りにした場合の未収額をいいます。備品売却代金、有価証券売却代金など。
貸付金・・・・・取引先、従業員、役員などにお金を貸したときに用いる勘定科目。返済期限が1年以内の「短期貸付金」と 1年超の「長期貸付金」に区別する。「長期貸付金」だと『固定資産』になる。

商品・・・・・・・仕入れた商品のうち期末に売れ残った分。次年度に繰り越されます。 
製品・・・・・・・自社で製造したものうち期末に売れ残った分。次年度に繰り越されます
貯蔵品・・・・・費用としたものうち期末に未使用なものを処理する勘定。次年度に繰り越されます。 切手や収入印紙、スイカ、パスネットなどの未使用分。梱包材料などの未使用分。 
有価証券・・・ 売買目的で所有する他社の株式や社債、国が発行する国債など。


固定資産

(減価償却資産)※1単位10万円以上のもの
建物・・・・・・・会社が所有している営業用の事務所、店舗、倉庫、工場、社宅など。

車両運搬具・・ 営業用の自動車、オートバイ、トラックなど。
工具器具備品・・パソコン、机、イス、プリンタ、コピー機、応接セットなど。
ソフトウェア・・・コンピュータのソフトウェアの購入、開発に関する費用。


(繰延資産)
創立費・・・・・会社を設立するためにかかった費用のうち会社が負担すべき費用。 登録免許税、金融機関に対する手数料、会社設立に関する事務手数料など。
開業費・・・・・会社設立後、営業開始までの間にかかった費用。 開業準備期間中の広告、通信、交通費など。

試験研究費・・新たな製品、技術、システムの開発などのために特別に支出する費用。新製品の試作など。
 
※「売掛金」と「未収入金」
普通の会社では、営業の外回りなどに使っていた自動車を売却して代金を後日受取りにしたときは、 商品やサービスの販売には該当しないので、その代金は「未収入金」になります。
一方、自動車販売を営む会社では、自動車は商品になり、後日受取りの代金は「売掛金」になります。
また、最近は目に見えない「サービス」などを提供して売上代金を得る事業も増えています。
そのサービスの売上代金を後日受取る場合も、もちろん「売掛金」を用います。
その会社にとって、何が商品で何が商品以外なのか、何を販売しているのかを明確にしておく必要があります。

(3) 負債と資本(純資産)

◆負債とは
 「負債」とは、さきに説明したように「借金」のことです。
銀行から借金をしたり、モノを買った代金が未払いであるなど、「将来お金を返さなければならない義務」が全て「負債」となります。
 「負債」は「資産」とは逆に、「財産からマイナスされること」を意味します。
 

◆負債に属する主な勘定科目



流動負債


買掛金・・・・・・・商品やサービスをツケ(掛)で仕入れたときに用いる勘定科目。 資産の「売掛金」の逆です。 ツケで仕入れることを「掛仕入(かけしいれ)」といいます。

未払金・・・・・・・「商品やサービスの仕入」以外の代金が後日支払い(ツケ)になった場合の未払額をいいます。 資産の「未収金」の逆です。 広告費や備品購入代金など。
借入金・・・・・・・ 銀行や取引先、役員などから借金をしたときに用いる勘定科目。返済期限が1年以内の「短期借入金」と、 1年超の「長期借入金」に区別する。「長期借入金」だと固定負債になる。資産の「貸付金」の逆です。
預り金・・・・・・・ 一時的に預ったお金で、後日その本人に直接返すか、または本人に代わって他人に支払うために一時的に預ったお金を 処理する勘定科目。 給与から差し引いた所得税・住民税・厚生年金・健康保険料など、税理士や弁護士に業務を委託した場合の源泉所得税、 預り保証金など。
 

※「買掛金」と「未払金」
 さきほどの「売掛金」と「未収金」と同じ考え方をします。
商品やサービスの仕入代金が未払いのとき(掛仕入)のときは、「買掛金」
仕入以外の代金が未払いのときは、「未払金」です。

 

◆資本(純資産)とは

 「資本(純資産)」とは、さきに説明したように「商売の元手」のことです。
例えば、Aさんが商売を始める為に、自分のお金を100万円会社に出した(出資)したのであれば、 その100万円が「資本金」となります。
 ただし、事業を行っていると毎年利益か損失が出ますが、これも「資本金」に加算または減算します。
つまり、事業をスタートした時の「資本金」に、毎年の利益(または損失)を加算(減算)したものが、 その期末時点の「資本(純資産)」になります
 さきに、
 ◎資産=負債+資本(純資産)
であるといいました。
また、「負債」は「資産」とは逆に、「財産からマイナスされることを意味する」ともいいました。
ということは、いいかえると、
 ◎資本(純資産)=資産−負債
ともいえることを知っておいて下さい。

◆資本(純資産)に属する勘定科目

資本金・・・・・・・法人が株主から受け入れた出資金をいいます。

元入金・・・・・・・ 個人が自分が事業を始める為に出資した場合に用います。 

 

◆事業主借と事業主貸
 どちらも家事用などの個人支出と区別するための個人事業者特有の勘定科目です。
つぎのような違いはありますが、混乱してしまう方はどちらかの科目を使えば結構です。
(期末に各残高を「元入金」に振替えるという手続きをするので)
 重要なのは、その支出又は収入が、事業と家事どちらなのか区別できることです。

事業主借・・・・・・ 事業主個人の資産から事業用に借りた場合に使用。
事業以外の収入額(預貯金の利息)、事業主の家事上の現金等で支払った事業上の経費。
事業主貸・・・・・・ 事業用資産から事業主個人に貸した場合に使用。
必要経費とはならない支出額、生活費など事業主に対して支出した金額。