やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2017/09/26
ふるさと納税ワンストップ特例と期限後申告

[相談]

 私は昨年、計3つの地方自治体にふるさと納税を行いました。

 当初、自分の昨年の所得は給与所得のみであると思い込んでいたため、ふるさと納税については「ワンストップ特例」を利用し、確定申告は行っておりません。

 ところが8月になって、昨年中に生命保険満期保険金を受領していたこと思い出しました。その満期保険金について一時所得の額を計算した結果、一時所得が100万円となったため、本来であれば昨年の所得税については確定申告が必要だったことになります。

 この場合、所得税の期限後申告を行わなければならないかと思いますが、ワンストップ特例を適用したふるさと納税について、どのように申告したらよいか分からないので教えてください。


[回答]

 所得税の確定申告(期限後申告を含む)を行う場合には、ふるさと納税のワンストップ特例は適用できないこととなります。
 したがって、ふるさと納税額については改めて所得税の確定申告書にその額を寄付金控除として記載し、申告していただくこととなります。
 なお、住民税については、確定申告書の「住民税・事業税に関する事項」欄の「寄附金税額控除 都道府県、市区町村分」欄にふるさと納税額を記載することが必要となりますのでご留意ください。


[解説]

1.ふるさと納税とは

 ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に、寄附額のうち2,000円を超える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です(ただし、控除額には所得に応じて一定の上限があります)。
 この控除は原則として、確定申告にて「寄附金控除」を行うことで適用できます。


2.ふるさと納税ワンストップ特例とは

 確定申告の不要な給与所得者等がふるさと納税を行う場合には、確定申告を行わなくてもふるさと納税の寄附金控除を受けられる仕組み「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されました。
 この制度は、平成27年4月1日以降に行うふるさと納税が対象です。また、この特例の申請には、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内で、ふるさと納税を行う際に各ふるさと納税先の自治体に特例の適用に関する申請書を提出する必要があります。
 このふるさと納税ワンストップ特例の適用を受ける方については、所得税からの控除は発生せず、ふるさと納税を行った翌年の6月以降に支払う住民税の減額という形で控除が行われます。


3.期限後申告を行う場合

 上記2.のとおり、ワンストップ特例制度を利用できるのは確定申告が不要な方だけです。
 したがって、ご相談のように当初確定申告を行っていなかった方が申告期限後に申告(期限後申告といいます)を行う場合には、ワンストップ特例制度は利用できません。
 このため、ふるさと納税額については所得税の期限後申告時に改めて寄附金控除として申告することが必要です。同じく住民税についても申告書の所定欄(「住民税・事業税に関する事項」)にその金額を記載することが必要です。
 なお、申告書の「住民税・事業税に関する事項」欄にふるさと納税額の記載がない場合、住民税額は原則としてふるさと納税額を考慮せずに再計算されてしまいますので、ご注意ください。


[根拠法令等]
所法78、120、262、所規47の2、通法18、地法314の7、地方附則7、7の2、7の3など


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